症状別

脳血管障害後遺症(Cerebrovascular disease sequelae)

2020年5月15日

脳血管障害後遺症とは

脳梗塞・脳出血・クモ膜化出血に分けられます。。

脳梗塞

原因により脳血栓と脳塞栓に分けられる。

脳塞栓とは

もっとも急激な症状の発現を呈し、発症後数分で症状が完成する。脳血管が塞栓により突然に閉塞することから、片麻痺などの局所神経症候が突発するのが特徴であり、症候は数分以内に完成する。急性期には閉塞動脈の再開通が高頻度にみられ、しばしば出血性梗塞に移行する。

脳塞栓の疫学

心房細動、心筋梗塞、僧房弁狭窄症、感染性心内膜炎など心疾患がある場合は発症しやすい。

脳塞栓の成因・病態生理

主として心臓内や頸動脈・大動脈弓の血栓が剥離し、塞栓子となって脳内に入り血管を閉塞する。塞栓症では塞栓部が再開通し、血流が再流入することで、脆弱になった梗塞巣に出血を起こし、出血性梗塞となる。

脳塞栓の症状

大梗塞が多く、発症時の意識障害は軽くても、脳浮腫の進行とともに意識レベルは低下する。失語、病態失認など大脳皮質症状を伴うことが多い。脳ヘルニアによる生命の危険があるので、意識障害の変化とともに、病巣側の瞳孔散大、対光反射の消失など脳ヘルニアの徴候に注意する。発症後3~4日目が脳浮腫は最も強い。

脳塞栓の一般治療

急性期の再発の可能性が高いため、抗凝固療法を始める。ヘパリンを用い、その後ワーファリンを使用する。など。

脳塞栓の予後

主幹動脈閉塞による大梗塞では脳浮腫も加わり、脳ヘルニアによる二次的脳幹圧迫により死亡する。脳底動脈血栓症では無動性無言・閉じ込め症候群を呈する。片麻痺についてはリハビリによりある程度の回復が期待できる。

脳血栓とは

脳血管に血栓を生じて血管閉塞をきたすものをいう。部位に応じて四肢麻痺、感覚障害、半盲、失語などの脳の局所症状が出現する。

脳血栓の疫学

脳血管疾患は平成20(2008)年の人口動態統計の死因の中で悪性新生物、心疾患に次いで、第3位を占めており、11.1%の割合でった。その中で脳梗塞は59.9%、脳出血は26.5%、クモ膜下出血は11.1%を占める。

脳血栓の成因・病態生理

脳の主幹動脈あるいはその分枝のアテローム硬化部分に血栓ができ、それが成長して動脈内腔を閉塞して生ずる。

成因により2つに分類される。

①.アテローム血栓性脳梗塞

脳の主幹動脈あるいはその分枝の皮質枝に生ずる血栓はアテローム硬化による。

②.ラクナ梗塞

ラクナとは「水が溜まった穴」などと意味し、脳深部の局限性虚血性病変をいう。原因として脳穿通枝のアテローム硬化による。

脳血栓の症状

①アテローム血栓性脳梗塞では片麻痺、片側感覚障害、優位半球の障害では失語、失認、失算、など非優位半球障害では着衣失行などの大脳皮質症状を認める。

②ラクナ梗塞では80%が無症状。意識障害は通常認めない。危険因子として高血圧と糖尿病が重要である。

脳血栓の一般治療

脳浮腫に対して脳圧下降薬を使用。慢性期には再発防止の為、抗血小板薬を使用。

脳血栓の予後

主幹動脈閉塞による大梗塞では脳浮腫も加わり、脳ヘルニアによる二次的脳幹圧迫により死亡する。脳底動脈血栓症では無動性無言・閉じ込め症候群を呈する。片麻痺についてはリハビリによりある程度の回復が期待できる。

脳出血とは

高血圧性脳出血の典型的な症状としては、高血圧、突然発症する意識障害、片麻痺、項部硬直、共同偏視、嘔吐などがあげられる。
高血圧性脳出血は、血腫の発生部位により次の5つに分類される。

①被殻出血

②視床出血

③橋(脳幹)出血

④小脳出血

⑤皮質下出血

脳出血の疫学

脳血管疾患は平成20(2008)年の人口動態統計の死因の中で第3位を占めている。その中で脳出血は26.5%を占める。

脳出血の成因・病態生理

高血圧症を持つ例では、細い脳動脈に血管壊死、すなわち小動脈瘤が発生し、これが破綻して血腫となる。小動脈瘤がもっとも多発するのが外線条体動脈であり、部位でいえば被殻である。 次に視床に多く、小脳、橋の順に多い。

脳出血の症状

①被殻出血:片麻痺知覚障害失語、失行、失認。

②視床出血:片麻痺感覚障害失語

③橋(脳幹)出血:縮瞳、眼球運動障害、片麻痺感覚障害四肢麻痺、呼吸障害、意識障害

④小脳出血:嘔気・嘔吐めまい、頭痛、歩行障害運動失調失調性言語

⑤皮質下出血:嘔気・嘔吐,痙攣、意識障害、一過性精神症状、失語、半盲、失書、失読。

脳出血の一般治療

保存的治療、血腫吸引術~など。

脳出血の予後

軽症例では予後良好、重症例では予後不良。。

クモ膜下出血とは

原因の90%以上が脳動脈瘤破裂によるものである。出血がクモ膜下腔に広がり、激しい頭痛を引き起こす。

クモ膜下出血の疫学

クモ膜下出血は通常10万人当たり年間15~17人前後発生する。脳血管障害全体の10~15%に当たり、その75~95%が脳動脈瘤破裂による。

クモ膜下出血の成因・病態生理

脳動脈瘤は動脈分岐部の内弾性板・中膜欠損部に高血圧の影響も加わり、嚢状に膨らんだものである。

クモ膜下出血の症状

激しい頭痛(ハンマーで後頭部を殴られたような感じ)が突然生じ、嘔気、嘔吐、を伴う。意識障害が約半数に認められるが、通常は片麻痺などの局所神経症候は示さない。ただし、脳内血腫を合併した場合は局所神経症候を伴う場合がある。

クモ膜下出血の一般治療

早期に外科手術。

クモ膜下出血の予後

脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血の半数は初回出血により死亡あるいは重篤な機能障害を残し、適切な治療を行わなければ25~30%が再出血で死亡する。。

 

当院では片麻痺や四肢麻痺による歩行障害、運動失調、感覚障害、知覚障害など鍼灸治療で機能回復を目指します。

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