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脳血管障害に効果的な醒脳開竅法とは?その治療法と効果を徹底解説

2024年10月30日

脳血管障害と醒脳開竅法とは?

脳血管障害(脳卒中、脳梗塞、脳出血など)は、急性発作により脳の血流が阻害されることで、脳細胞が損傷する疾患です。後遺症として、運動障害、感覚異常、言語障害などの症状が現れます。これらの症状を緩和し、回復を促進するための治療法の一つとして注目されているのが醒脳開竅法(せいのうかいきょうほう)です。

醒脳開竅法は、伝統的な中医学に基づいた治療法で、鍼灸と漢方を組み合わせた独自のアプローチです。「醒脳」は脳を覚醒させ、「開竅」は経絡(気や血の流れの通路)を開き、通じを良くすることを意味します。脳血管障害による後遺症の回復や予防に効果が期待されています。

醒脳開竅法の特徴と効果

醒脳開竅法は、脳血流の改善や神経機能の回復を促進するために開発されました。この治療法では、脳の血流を増加させることにより、神経細胞の再生や損傷部位の修復を助けます。主な効果としては以下が挙げられます。

 

脳血流の促進

鍼灸によって経絡を刺激し、脳血流を改善させることで、酸素や栄養の供給が増え、脳の機能回復をサポートします。

 

神経機能の再生促進

醒脳開竅法は、脳の損傷部位の神経細胞の再生を促進し、運動機能や感覚機能、言語機能の回復を助けます。

 

後遺症の緩和

鍼灸治療によって、四肢麻痺や痺れ、言語障害など脳血管障害による後遺症の緩和に効果があります。

 

精神安定とストレス軽減

漢方薬や鍼灸は、精神的な緊張や不安、ストレスを軽減し、患者の心理的な負担を減らす効果もあります。

 

醒脳開竅法の治療プロセス

診断と個別の治療計画の作成

患者の状態に応じて、鍼灸のツボや漢方の種類を決定します。個々の症状に応じたオーダーメイドの治療法を提供します。

 

鍼灸治療

鍼を用いて、特定の経穴(ツボ)を刺激し、脳血流を促進させます。主に使用されるツボは、百会(ひゃくえ)、太陽(たいよう)、合谷(ごうこく)などが挙げられます。これにより、脳の機能回復を図ります。

 

漢方薬の処方

漢方薬も併用して治療を行います。漢方薬は、気や血の流れを改善し、体全体のバランスを整えることで、脳の機能を回復させます。醒脳開竅法では、特に脳の血流改善を重視した漢方薬が使用されます。

 

ツボの紹介

1. 百会(ひゃくえ)

  • 位置: 頭頂部の中心、耳の頂点を結んだラインと、頭の正中線が交わる点
  • 効果: 脳の血流を促進し、意識回復、精神安定、めまいや頭痛の緩和に効果的

2. 四神聡(ししんそう)

  • 位置: 百会を中心に、前後左右1寸(約3cm)の位置に4つ並ぶツボ
  • 効果: 脳機能の向上や集中力の改善、認知機能の向上に用いられる

3. 水溝(すいこう)

  • 位置: 鼻の下、上唇と鼻の間の中央部分
  • 効果: 気道を開き、意識回復、急性のめまいや昏迷状態に使用される

4. 印堂(いんどう)

  • 位置: 眉間の中央
  • 効果: 精神安定、頭痛や不眠の緩和、脳の疲労を和らげる

5. 太陽(たいよう)

  • 位置: こめかみの部分、眉の外側と目尻の間から少し外側に位置
  • 効果: 頭痛、めまい、視覚障害の緩和に効果的

6. 合谷(ごうこく)

  • 位置: 手の甲、親指と人差し指の骨の間のくぼんだ部分
  • 効果: 頭部の痛みの緩和、気の流れを調整し、脳の血流を促進

7. 風池(ふうち)

  • 位置: 首の後ろ、髪の生え際で、首の付け根と頭蓋骨の間のくぼんだ部分
  • 効果: 頭痛、めまい、肩こり、脳血流の改善に効果がある

8. 懸鐘(けんしょう)

  • 位置: 外くるぶしの上方、足首の外側に位置するツボ
  • 効果: 脳卒中の予防や、脳血管の健康を保つために使用される

9. 内関(ないかん)

  • 位置: 手首の内側、手首のしわから指3本分下がった部分
  • 効果: 脳の血流促進、ストレス軽減、心の安定を図るツボとして用いられる

10. 三陰交(さんいんこう)

  • 位置: 内くるぶしから指4本分上がった部分のすねの内側
  • 効果: 全身の気血の流れを整えることで、脳への血流をサポート

11. 天柱(てんちゅう)

  • 位置: 首の後ろ、髪の生え際のすぐ下、両側の首筋に位置するツボ
  • 効果: 首や肩の緊張をほぐし、脳への血流を改善する効果がある

12. 曲池(きょくち)

  • 位置: 肘を曲げた時にできる外側のくぼみ
  • 効果: 脳卒中の後遺症や麻痺に対して効果的で、腕や肩の痛みを緩和する

13. 足三里(あしさんり)

    • 位置: 膝の外側、膝の下から指4本分下がった部分
    • 効果: 消化器系の改善や免疫力向上に加え、脳への血流を促す

醒脳開竅法が適応する症状

醒脳開竅法は、脳血管障害の後遺症に対する治療として非常に効果的です。主に以下の症状に適応されます。

  • 四肢麻痺やしびれ
    脳卒中や脳梗塞による四肢の麻痺やしびれに効果があります。
  • 言語障害
    言葉が出にくい、話すのが困難といった症状に対して、脳の神経機能の再生を促進します。
  • 認知機能の低下
    記憶力や集中力の低下、認知機能の障害にも効果があるとされています。
  • めまい・頭痛
    脳血流の不足により発生するめまいや頭痛の緩和にも使用されます。

まとめ

醒脳開竅法は、脳血管障害の後遺症に対する効果的な治療法として、多くの患者に支持されています。鍼灸と漢方を組み合わせることで、脳の機能回復を促進し、後遺症の緩和や予防に役立ちます。脳卒中や脳梗塞後のリハビリとして、ぜひ一度、醒脳開竅法を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

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