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正しい筋バランスこそがキレイな姿勢を作る

2021年8月3日

姿勢分析

姿勢から何が読み取れるのか?

姿勢の良し悪しは筋肉の前後左右のバランスが大きく影響する。例えば、猫背は上半身も前後の筋肉のバランスが崩れた場合に起こりやすい。

胸を鍛えるなら、むやみに鍛えてもダメで、背中も同じように鍛えないと体の前後の筋バランスが崩れてしまう。前側が強くて後ろ側が弱ければ猫背になるし、後側が強くて前側が弱ければ鳩胸になる。前後のバランス、左右のバランスも大事なポイント。

前後左右の筋バランスが均等な人など一人もいません。その人のクセや生活習慣、骨格の形状などによりどこにどんなウィークポイントが表れるかは千差万別です。

肩こり腰痛、肉離れ、骨折などの大けがもバランスの崩れが原因で起こることが多い。筋肉の最良な状態とは、柔軟性と伸縮性があり、なおかつ大きなパワーを発揮できる筋肉。

パワーを向上させるには筋トレが必要だが、柔軟性と伸縮性を得るには十分なストレッチが不可欠。筋バランスが取れた状態イコール、パフォーマンスがアップする状態ではない。左回りのトラック競技などは特性上、バランスを均等に整える事で成績が落ちる事もある。

しかし、左右非対称の筋バランスはウィークポイントが生じやすい。骨格や関節にも過度の負担がかかり、急激な動きや、長い年月蓄積される事で深刻なケガのもとになる。

負担が一箇所に過度にかからないニュートラルな状態に時々戻してやる事が必要。

 

歩行姿勢のチェックポイント

中心線から頭が前後にずれていないか?

頭が中心線よりも前にある…前かがみで歩くのは、腹筋が弱く、硬い場合や、骨盤が後方になった状態が多い。

頭が中心線よりも後ろにある…背中を反って歩くのは、腹筋が著しく弱く、骨盤が前方になった状態が多く、肥満体の人に多い。

中心線から頭が左右にずれていないか?

中心線から頭がぶれる…左右に頭を振りながら歩く。小・中殿筋、内転筋群が弱いために、骨盤が安定しない。どちらか一方向にぶれる場合もある。

腕のふり幅は左右同じか?

左右の腕のふり幅が異なる…ハムストに原因がある場合多い。左右の脚のキック力の違いを補うため、弱い脚側の腕のふりが大きくなっている。

腿、膝がきちんとあがっているか?

膝を曲げたまま歩いている…殿筋群、腸腰筋、ハムストが弱いために、腿を十分に上げない状態で歩いている。運動不足の人に多い。

歩幅は左右均等か?

左右の歩幅が異なる…骨盤周りの左右の筋バランスが悪く、歩行時に骨盤が左右で違うふり幅になっている。

膝、つめ先が正面を向いているか?

O脚、つめ先が外を向いている…がに股で歩く。大殿筋、大腿二頭筋が硬い場合に多い。内転筋が弱いとは限らない。

X脚、つめ先が内を向いている…内股で歩く。大殿筋、腸腰筋などが弱い場合に多い。内転筋が硬いとは限らない。

 

直立姿勢のチェックポイント

耳の位置が中心線上にあるか?

耳の位置が肩よりも前にある…横から見ると、首が前方に出ている。僧帽筋の上部、起立筋上部が硬い状態になっている。

鼻とアゴと喉仏を結ぶ線は垂直か?

喉仏とアゴと鼻を結ぶ線が傾いている…正面から見ると、頚部が傾いている。胸鎖乳突筋、僧帽筋などの左右のバランスが大きく崩れている。

左右の鎖骨は水平か?

鎖骨が水平でない…怒り肩? 僧帽筋上部が硬いため、肩甲骨が上方に引っ張り上げられた状態になっている。片方の肩だけ上がる場合も多い。

両肩が中心線上にあるか?

両肩が中心線よりも前に出ている…猫背。大胸筋、小胸筋、前鋸筋が硬いため両肩が前方に出ている。胸のストレッチと背筋強化が必要。

片方の肩が前、もう片方が後にある…左側の内腹斜筋、右の外腹斜筋と背筋群が硬いため、上半身が右にねじれている。それぞれが逆が硬いと左側にねじれる。

左右の腕とわき腹の隙間が同じ間隔か?

腕とわき腹の隙間が左右で異なる…わき腹と腕の隙間の左右差は右側の小・中殿筋が硬くなり、骨盤が左高・右低に傾いた場合。右利きに多い。

大転子の位置が中心線上にあるか?

左右の腰骨の位置が中心線よりも後にある…出っ尻。背中が反って尻が突き出た状態。これは腸腰筋、大腿直筋、起立筋群などが硬い。よい姿勢と勘違いしないこと。

一方の腰骨の位置が中心線より後で逆が前にある…両足をピタリとそろえて立つと、骨盤がねじれている状態。右の内転筋群や大殿筋が硬いと骨盤の右側が前方になる。

 

脚の検査

  • いつも同じ側の手に荷物を持って歩く。
  • ズボンのすそ上げの時長さが違う
  • 腕組みをするときはどちらかの腕が上に来るかが決まっている
  • 写真でみるといつも首が左右どちらかに傾いている
  • 気がつくと重心が左右どちらかの足に乗っている
  • 腰痛がある
  • 膝に痛みがある
  • O脚、X脚気味である
  • 階段上る時たまに、つまづく
1  傾斜20度のストレッチボードに立ってみる

〇 まっすぐ立てて、ふくらはぎ全体が気持ちよく伸びる

△ ふくらはぎの一部が伸びているような気がする

× へっぴり腰になり、まっすぐ立てない

ふくらはぎの柔軟性チェック。△は柔軟性が一定ではない。×は論外。

2  うつ伏せになって片足を上げる

〇 お尻の筋肉がまず意識できる

× ももの裏側に最初に意識がいく

お尻の筋肉とももの裏側の筋肉のバランス。この姿勢をとったとき、まず最初にお尻の筋肉が意識できる事が重要。ももの裏や腰の筋肉に意識がいくという人は要注意

3  あぐらをかく

〇 どちらの脚も同じように組める

× どちらかの脚が組みにくい

ももの内側の筋肉と股関節周辺の筋肉の柔軟性。脚がスムーズに上がらずに、うまくあぐらがかけない側の筋肉が硬くなっている。

4  靴底の減り具合を見る

〇 内外どちらも均等に減っている

× 靴底が外側、または内側にかたよって減っている。

膝下の筋肉のバランスが取れてない証拠。

5  仰向けに寝て片脚を上げる

〇 90度以上脚が上がる

△ 30から60℃くらいまで上がる

× 30度以下しか上がらない

股関節を曲げる筋肉のパワーと、ももうらの柔軟性チェック。SLR椎間板ヘルニア検査法

6  正座崩し

〇 左右どちらも同じように崩せる

× 左右どちらかの側が崩しにくい

股関節とお尻の筋肉の柔軟性。やりにくい方の筋肉が硬い。

7  片脚で立ってみる

〇 親指側に重心が乗る

× 小指側に重心が乗る

小指側の場合、下ももの外側の筋肉弱く、働いてない可能性高い。

8  フラットな靴で歩き、歩幅を見る

〇 歩幅ほぼ一緒

△ 左右どちらかの脚が出しやすい気がする

× 明らかに歩幅が違う

そのままけり脚と着地脚の筋バランスの乱れ。坂道の上りで行うと、歩幅の差が意識しやすい。

9  いすに座って脚を組む

〇 どちらも同じように自然に組める

× 左右どちらかの側が組みにくい

いつも同じ脚を組む人は、その下側のお尻の筋肉が硬いか、上側のお尻・ももうらの筋肉がゆるい疑いあり。

10 膝を約10cm分、前後にずらし、膝立ちの姿勢で屈伸運動

〇 どちらの膝が前でも同じように屈伸できる

× 左右どちらかの側がやりづらい

骨盤ゆがみチェック。ゆがんでいると、どちらかの膝が前になった時、動きがロックされてしまい膝を十分に屈曲させる事が出来ない。

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