認知症への鍼灸治療
鍼灸治療はどのようにして認知症患者の体に影響を及ぼすのでしょうか?
- ツボに刺激が入ると、脳の局所血液量、脳局所酸素消費量が増加する。
- 肩コリ首コリを解消することによって、血流を良くし血栓の生成を予防する。
- 運動能力の低下と認知症の進行は比例します。鍼灸治療によって運動時の疼痛が軽減されることによって運動量が増え、認知症の予防になると考えられます。
- 鍼灸刺激により神経が活性化される。
実際の効果
○70歳以上の高齢者を対象に運動療法とツボ刺激を8週間実施し、運動療法だけのグループとツボ刺激も行ったグループを比較すると、知的認知機能の検査で軽度認知症の人は、ツボ刺激も行った群で改善例が有意に多かったとの報告があります。
特に見当識、記憶の再生、物品呼称の項目がより改善する傾向があるようです。
○軽度認知障害あるいはその疑いのある人を対象に生活習慣の改善指導と鍼灸治療を3ヶ月間行い、認知症の予防について研究した報告があります。
生活習慣改善だけのグループと鍼灸治療併用のグループを比較すると、生活習慣改善だけのグループでは変化が見られませんでしたが、鍼灸治療を併用したグループでは認知機能検査の有意な上昇が認められました。
訪問鍼灸すまあとでは、認知症の方への鍼灸治療を行っております。認知症の方やご家族の方、ケアマネジャーの方で認知症にお困りの方はご相談ください。